呉羽駅北口改札、3月22日から利用開始


2025/02/08 更新      2022     2021     2020     2019     2018     2017     2016    2015
2月6日大雪でダイヤが乱れ、9000人に影響滑川・黒部駅は代行バスで対応
 断続的に雪が降った2月6日、線路の除雪作業や踏切での車の立ち往生によって、ダイヤが大幅に乱れた。計62本が運休するなど、約9000人
に影響。滑川、黒部両駅から代行バスを運行し、目的の駅に
 9時半ごろ、黒部−魚津間の踏切で乗用車が立ち往生し、列車の運転を見合わせた。10時半ごろからは除雪作業のため、富山−泊間で上下線とも
運転を停止。停車した列車の乗客は、車内で再開を待った。
 代行バスが出発する滑川駅には13時ごろ、富山直行と水橋など各駅に向かうバスが到着し、目的地へと急ぐ人たちが足早に乗り込んだ。

滑川駅に停車中の泊行き代行バス                      東富山駅の車庫を出発した除雪車

3月15日ダイヤ改正
 1月24日、3月15日改正の詳細なダイヤを発表。富山−泊間で、列車の発車時刻を統一する「パターンダイヤ」を導入。運行間隔を空けないた
め、昼の時間帯に1往復増発する。
 同区間の11時台〜14時台に上り4本、下り5本を30分間隔で走らせる。土曜・休日は富山−黒部間での適用となる。パターンダイヤは昨年3
月から富山−高岡間で行っており、県東部の区間にも広げる。
 業務効率化のため、利用客の少ない時間帯の上下線計4本で、列車をワンマン運転に切り替える。

お守り「すべらサンド」配る 受験生ら長い列
 富山県内の9駅で、列車のスリップ防止用の砂を詰めた合格祈願のお守り「すべらサンド」を配った。
 「滑らさんぞ」の語呂に合わせて毎年作り、今年は1800個を用意。学問の神様、菅原道真を祭る高岡関野神社(高岡市末広町)でおはらいした。
 富山駅では、配布時間の7時半を前に、家族や受験生らが長い列を作った。塚本晃駅長は「全力を尽くして夢をつかんで」と御利益に期待した。

泊駅周辺のバリアフリー化検討 朝日町推進協議会初会合
 朝日町の泊駅と周辺市街地の一体的なバリアフリー化を考える「朝日町バリアフリー推進協議会」は12月25日、町役場で初会合を開き2025
年度に策定する基本構想の重点整備エリアなどを決めた。
 泊駅では列車の乗降者が渡線橋を通らなければならず、町やあいの風が駅の南北をつなぐ自由通路やホームに直結する階段・エレベーターの設置を
検討している。駅周辺の中心市街地を含めたバリアフリー化に向け、同協議会を発足した。
 この日は委員16人が出席し、猪井博登富山大都市デザイン学部准教授が会長に就いた。駅周辺を重点整備地区に定め、関連施設に町図書館やあさ
ひ総合病院など7カ所、関連経路に3県道4町道を設定した。
 来年7月まで4回開く。委員が現場の点検や必要な設備の検討などを行い、まとまった基本構想案でパブリックコメント(意見公募)を実施する。

黒部市基本構想に西口一帯整備 あいの風とやま鉄道黒部駅バリアフリー化
 黒部駅と周辺のバリアフリー化を考える協議会は12月23日、黒部市役所で会合を開き、駅西側出口の整備やエレベーター、バリアフリートイレ
の設置などを目指し、2024年度内に策定するバリアフリー基本構想に盛り込むことを決めた。
 施設の利便性向上、安全・安心な歩行空間の形成、心のバリアフリー推進を基本方針に、2025年度から10年間を計画期間として取り組む。
 具体的な事業はほかに視覚障害者誘導用ブロックの充実、標識の充実など。西口などの整備は以前から市が検討しており、バリアフリー基本構想の
内容を市の計画に反映させる考え。

2024年度決算、4年連続黒字見込む 運賃収入過去最高31億円の見通し
 2024年度の運賃収入は、過去最高の約31億円になる見通しとなった。北陸新幹線敦賀延伸による観光客の増加などが押し上げ、4〜10月の
運賃収入は過去最高だった。決算は約1100万円の黒字を見込んでいる。黒字は4年連続。
 12月16日にANAクラウンプラザホテル富山で開かれたあいの風とやま鉄道利用促進協議会で同社が報告した。4〜10月の運賃収入は約18
億2500万円で、前年同期比6.5%増。これまで最高だった2019年同期比で2.2%増だった。
 過去最高になった要因として、敦賀延伸のほか、コロナ後の社会経済活動の高まりや2023年春の運賃値上げを挙げた。
 一方、2024年度通期の営業損益は約1億9200万円の赤字となる見通し。前年度比で約3400万円悪化する。人件費増加や電力を含めた物
価高騰により、支出が前年度より約2億8200万円かさむとみられる。収入も運賃以外は減少傾向で、JR貨物からの鉄道線路使用料は8〜9月に
水害で貨物列車が運休した分がマイナスとなった。
 通期の純利益は、県経営安定基金5900万円や国補助金などを特別利益として繰り入れ、1100万円程度の黒字を見込む。

食材ノドグロ、食器は能作製 観光列車「一万三千尺物語」魅力向上へ
 あいの風鉄道は、観光列車「一万三千尺物語」の魅力アップに向け、2025年度から車内で提供する食事に高級魚アカムツ(ノドグロ)を取り入
れるほか、鋳物メーカー能作(高岡市)の食器を使うなど充実を図る。食材や人件費の高騰に伴い料金は値上げする。12月16日の利用促進協議会
で説明した。
 富山−泊駅を往復する1号(富山湾鮨コース)と、富山駅発着で高岡駅や黒部駅を巡る2号(越中懐石コース)がある。県鮨商生活衛生同業組合が
提供してきた富山湾鮨コースは、2025年度から粋鮨などを運営する美人家(氷見市)が引き継ぐ。越中懐石コースの料理提供は五万石(富山市)
で変わらない。

滑り止めの砂を受験生のお守りに「すべらサンド」1月に9駅で配布
 12月19日、高岡市末広町の高岡関野神社で、機関車の滑り止め用の砂を使ったお守り「すべらサンド」を作った。「滑らさんぞ」の語呂合わせ
で縁起を担ぎ、受験生向けのお守りとして来年1月に県内9駅で計1800個配布する。
 お守りは毎年作っている。学問の神様とされる菅原道真を祭る同神社の山田隆芳宮司が砂をおはらいし、藤井敏明運輸部担当部長らが玉串をささげ
た。社員4人が金色のスプーンで丁寧に「末広がり」の8グラムずつを袋に詰めた。
 高岡駅員の高橋菜緒さん(23)は「大学受験のときにもらい、より頑張ろうという気持ちになった。健康で全力を出し切ってほしいという思いを
込めた」と話した。
 来年1月8日午前7時から小杉、石動、滑川、黒部、入善、泊、同7時半から富山、高岡、魚津の各駅改札前付近で無料配布する。

おはらいをした砂でお守りを製作するあいの風とやま鉄道の社員      お守りに入れられる滑り止め用の砂 画像:北日本新聞から

新富山口駅前、にぎわい新拠点完成 富山工高生が設計
 富山工業高校建築工学科は、あいの風とやま鉄道新富山口駅前に完成したコミュニティセンターの設計に携わった。12月8日は、富山市下冨居の
同所で竣工式があり、生徒や関係者が地域のにぎわい拠点の完成を祝った。
 同駅前の分譲地「ウォークヒルズ新富山」を開発しているオダケホーム(射水市西高木・小杉)が、将来の進路選択に役立ててもらおうと、同校に
設計を依頼した。
 コミュニティセンターは、木造の平屋建てで、敷地面積は約386平方メートル。会議室2部屋、キッチン、トイレ、災害時の備蓄品を入れる倉庫
がある。生徒がアイデアを出し合い、道路沿いのガラス窓に棚を設置し、住民の趣味の作品などを並べられるようにした。
 8日は、設計に携わった建築工学科の2、3年生と卒業生計13人が訪れ、同社の小竹秀子社長とテープカットした。

完成したコミュニティセンター内で、設計の苦労などを振り返る生徒ら 画像:北日本新聞から     道路沿いの部屋 画像:富山工業高校から

冬到来に備え あいの風とやま鉄道、除雪車両の点検・試運転
 あいの風とやま鉄道は11月15日、東富山駅で除雪用の「投排雪保守用車」の点検と試運転を行い、本格的な冬の到来に備えた。
 投排雪保守用車は、線路に積もった雪をかき分ける「ラッセル車」と、雪をかき集めて吹き飛ばす「ロータリー車」の機能を併せ持ち、最大約3.2
mの幅を除雪できる。点検作業では、同社の作業員がレール間の雪をかき出す「フランジャー」などの動作を確認し、駅周辺で試運転した。
 車両は線路に20cm以上の積雪が見込まれる場合に出動する。暖冬だった昨季の出動回数は1回だった。

富山マラソンの11月3日、あいの風とやま鉄道が7本臨時増発
 あいの風とやま鉄道は、富山マラソン当日の11月3日、スタートとゴールの時間帯に合わせ、黒部駅発と富山駅発で、スタート地点近くの高岡駅
着の臨時列車計7本を運行する。
 富山駅発は6時11分、6時37分、14時27分、14時58分、15時32分、16時13分の6本。黒部駅発は6時45分の1本。車両数は
全て4両。

あいの風観光列車、北陸3県つなぐ 富山駅で出発式
 北陸3県の魅力を並行在来線を利用して知ってもらおうと、観光列車の特別ツアーが10月12日から始まった。普段は県内を走るあいの風とやま
鉄道の観光列車「一万三千尺物語」が期間限定で石川、福井に乗り入れる。ツアーは14日まで。
 北陸新幹線の敦賀延伸を受け、北陸3県と、あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道、ハピラインふくいの3社が連携して初めて企画した。
 12日は「富山発コース」を実施し、抽選で選ばれた39人が列車の旅を満喫した。出発式が富山駅であり、ホームで県内の民謡団体がおわらを繰
り広げ、参加者を歓迎した。
 一行は黒部駅で宇奈月温泉女将(おかみ)の会「かたかご会」のもてなしを受け、高岡駅で獅子舞を鑑賞し、金沢駅で解散した。列車内では北陸の
食材を使った食事が振る舞われた。
 13日は「石川発コース」、14日は「福井発コース」が準備されており、各日40人が参加する予定。

ホームで横断幕を掲げて参加を歓迎する関係者 画像:北日本新聞から      あいの風とやま鉄道の観光列車「一万三千尺物語」 魚津駅

オダケホーム(射水)、新富山口駅前の住宅団地造成完了 分譲108区画
 オダケホーム(射水市西高木・小杉、小竹秀子社長)は9月5日、富山市下冨居の分譲地「ウォークヒルズ新富山」の全108区画の造成工事が完
了したと発表した。あいの風とやま鉄道新富山口駅前の住宅団地で、2023年末から販売しており、既に約70区画が売れた。
 同社が取得した県有地約8万1700平方メートルのうち、今回は約4万8900平方メートルを開発。残るエリアも住宅地とする予定で、最終的
に計200区画程度が供給される見通し。
 造成を終えたエリアは、残る34区画を販売中。1区画は60坪台で、坪単価17〜18万円台が多い。「環境にやさしいまち」を掲げ、敷地面積
の10%以上を緑化し、災害への備えとしてかまどベンチやマンホールトイレなども整備する。

新富山口駅付近の造成工事                             分譲済みの宅地には住宅が建っている

8年ぶり黒字、全国の三セク鉄道41社で最大額 乗客数回復や運賃改定
 全国の第三セクターの鉄道会社41社の2023年度決算で、経常黒字額が最も大きかったのは、あいの風とやま鉄道で9793万円だった。41
社が加盟する第三セクター鉄道等協議会の7月23日までのまとめで分かった。経常黒字を確保したのは4社のみだった。
 あいの風とやま鉄道は、新型コロナウイルスの影響で利用者数の減少が続き、2022年度は1億7600万円の経常損失を計上していた。
 2023年度は利用者数の回復や運賃改定などで収入が増え、2015年度以来8年ぶりに黒字転換した。純利益は2022年度比約18倍の2億
100万円で、開業した2014年度以来最大の黒字額だった。
 他に経常黒字を確保したのは3社で、智頭急行(鳥取)が8460万円、南阿蘇鉄道(熊本)が1889万円、信楽高原鉄道(滋賀)が152万円
だった。

北陸新幹線並行在来線運営、北信越5社が広域連携 全国のモデルケースに
 あいの風とやま鉄道など北陸新幹線の並行在来線を運営する北信越5県の第三セクター5社と国土交通省は7月19日、除雪の相互支援や予備品の
共同購入などで広域連携を進めると発表した。設備の老朽化や利用者減少、人員不足に直面する中、業務効率化により安定経営につなげる狙い。国交
省は全国の鉄道事業者のモデルケースと位置付け、他地域にも広げる構えだ。
 業務連携するのはあいの風とやま鉄道のほか、しなの鉄道、えちごトキめき鉄道、IRいしかわ鉄道、ハピラインふくいの5社。
 連携内容は
(1)隣接する事業者間の路線の境界を越えた除雪
(2)車両部品の予備リストの共有と相互融通
(3)レールや分岐器などの予備品の共同購入と相互利用
(4)訓練の相互見学
(5)教育担当者の意見交換会開催−の5項目。うち(2)(3)(4)は既に連携が始まっており、7月19日には富山市のあいの風本社で教育担
当者による初の意見交換会も開いた。
 北信越5県では北陸新幹線の延伸に伴い、並行在来線運営会社が順次設立されてきた。国交省は、今年3月の敦賀開業に伴ってハピラインふくいが
事業を始めることを見据え、北信越5県を業務連携のモデルケースに選定。昨年11月に各社に参加を呼びかけ、検討を進めてきた。
 19日はあいの風本社で国交省の担当者が会見。鉄道局施設課の本堂亮企画官は「業務連携によって事業者が抱える課題が緩和され、安全で安定的
な輸送につながる。他地域へも取り組みの輪を広げたい」と語った。
※あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道、ハピラインふくいは北陸本線、えちごトキめき鉄道は北陸本線と信越本線、しなの鉄道は信越本線の北陸
 新幹線の並行区間を引き継いだ。

2023年度利用者1446万8000人 コロナ前の95.6%まで回復
 あいの風とやま鉄道の2023年度の利用者は前年度比5.3%増の約1446万8千人だった。1日当たりでは5%増の3万9531人。新型コロ
ナウイルス感染拡大前の2019年度の95.6%まで持ち直し、同社は「コロナ前の水準に近づきつつある」との認識を示した。6月20日に富山県
民会館で開かれた利用促進協議会で同社が説明した。
 1日当たりの利用者は、定期利用が2万9088人で、うち通勤が1万3472人、通学が1万5616人。定期外利用者は1万443人で、前年
度比15.1%増加した。
 月別の1日当たり利用者は4〜12月に前年度比4〜9%の伸び率で推移したが、1月は能登半島地震の影響で0.8%に低減した。定期外では新型
コロナの5類移行に伴う国内観光客やインバウンド(訪日客)の増加などにより、8月に32.6%となるなど高い伸び率で推移したが、1月は1.8%
減となり2023年度で初めてマイナスに転じた。

あいの風とやま鉄道、過去最高益 2023年度黒字2億100万円
 あいの風とやま鉄道の2023年度決算は、純利益が前年度比約18倍の2億100万円で、15年3月の開業以来最大の黒字額となった。電気料
金の値上げや物価高などによって営業費用が増えたものの、利用者数の回復や運賃改定などにより収入が増え黒字となった。6月20日に富山県民会
館で開かれた利用促進協議会で同社が説明した。
 売上高に当たる営業収益は8.9%増の58億8300万円で、3年連続の増収。うち運賃収入は14.6%増の29億2千万円で、3億7200万
円増えた。内訳は、観光客などの利用者増加分が2億4200万円、運賃改定分が1億3千万円。貨物列車の運行比率が上がり、鉄道線路使用料収入
も伸びた。
 本業のもうけを示す営業損益は3400万円の赤字(前年度2億3200万円の赤字)。経常損益は9700万円の黒字(前年度1億7600万円
の赤字)となり、2015年度以来8年ぶりに黒字転換した。
 県と市町村が拠出する経営安定基金から2億9300万円を繰り入れた一方、黒字が確保できたため、乗り継ぎ割引やライナー運行への補助610
0万円は基金内に留保した。コロナ禍で大幅赤字となった2020年度決算からの累積欠損金は解消され、利益剰余金は7800万円。留保分610
0万円と合わせ、2025年度以降、現行の2両編成の車両間に連結する中間車両を製造する財源として活用する。
 協議会終了後、日吉敏幸社長は報道陣の取材に対し、黒字幅が過去最大となったことに「料金収入をベースに回復してきた。今後は営業損益の黒字
化に向け努力したい」と述べた。

「北陸ブルー」最終ランでイベント 60年超運行の413系地域色車両
 旧国鉄やJR北陸線、あいの風とやま鉄道で60年以上にわたって使われた車両「413系 北陸地域色」の3両の引退を記念したラストランツアー
が6月1日行われ、県内外から訪れた多くの鉄道愛好家が別れを惜しんだ。 
 413系3両は1962〜64年に製造され2014年に「北陸地域色」として青色に塗り直された。15年3月14日にJR西日本からあいの風
とやま鉄道に譲渡され、定期列車として運行してきた。521系の新車両が揃ったため、1日が最後の運行となった。
 ラストランツアーは、同じ413系の車両を使ったイベント列車「とやま絵巻」の3両を連結させ、計6両で運行した。13時30分に富山駅を発
車し、魚津、高岡駅でそれぞれ折り返した。
 154人が参加し、「ありがとう」と書かれた記念ヘッドマークの撮影や車内放送体験、413系にまつわるクイズ大会などを楽しんだ。あいの風
とやま鉄道と北日本新聞社が主催した。


引退したクモハ413-10+モハ412-10+クハ412-10   金沢発富山行き   とやま絵巻クモハ413-3+モハ412-3+クハ412-3高岡発泊行き
2022年は413系金沢発富山行きと高岡発泊行きが同一ホームの4番線と5番線で乗り継げる運用だった。

JR城端・氷見線、2025年度に全線ICカード利用可能に 全駅に改札機導入
 JR城端線・氷見線の再構築会議は4月30日、県庁で初会合を開き、2025年度の利用開始を目指し、各駅で交通系ICカードに対応した簡易
改札機を導入することを決めた。あいの風とやま鉄道でも導入済みのタイプで、再構築実施計画に基づきJR西日本が整備する。新型車両の仕様を年
内に決める方針も確認した。
 会議は、あいの風とやま鉄道への移管を含めた再構築実施計画が国の認定を受けたため「再構築検討会」から「再構築会議」に名称を変更した。
 導入する改札機はゲートが付いていないICカード専用タイプ。設置済みの高岡、新高岡を除く19駅に設ける。周辺に高校が複数ある越中中川、
チューリップフェア開催時に観光客が集中する砺波、改札口が二つある福光の3駅は2機設置する。ICOCAやSuica、PASMOなど全国で
使えるICカードに対応する。整備費は4億6千万円。

城端線福光駅東口                            イメージ ICカード専用改札機 JR七尾線能登部駅

呉羽駅北口改札、3月22日から利用開始
 あいの風とやま鉄道が、建設を進めてきた呉羽駅北口改札が完成し、3月22日の始発から利用を始める。21日は現地で完成記念式典があり、関
係者が祝った。
 同駅北側で住宅の建設などが相次いでいるため、住民らの利便性向上や利用促進を目指し、新たな施設として2022年度に着工。鉄骨2階建てで、
エレベーターを設置するなどバリアフリーに対応し、IC簡易改札機や自動券売機も備えた。事業費は約7億円。
 新設に伴い富山市は駅北側に駐輪場や乗降場、南口へのアクセス道路を整備した。周辺は、民間の駐車場やドラッグストア、スーパーなど商業施設
の開発も進む。
 記念式典には関係者21人が出席。あいの風とやま鉄道の日吉敏幸社長があいさつし、藤井裕久富山市長らが祝辞を述べた。
 後日、北口では住宅団地や食品スーパー「原信呉羽店」、ホームセンター「DCM呉羽駅北店」、100円ショップ「セリア呉羽店」などが営業を
開始した。北口駅前にはIT企業のNES株式会社が移転した。

呉羽駅北口駅舎  旧跨線橋は撤去される                 北口駅前 住宅団地の西側に商業エリアがある

黒字額減少の可能性 地震でレールなどの復旧費用発生
 あいの風とやま鉄道は6日、富山市の沿線住民らとの意見交換会を県民会館で開いた。日吉敏幸社長は、能登半島地震の被害を受けた鉄道施設の復
旧費用が発生し、2023年度決算の最終黒字額は見込みより減少する可能性があると説明した。
 同社が昨年12月に公表した23年度決算見込みは、開業以来最大となる1億12万円の最終黒字となっていた。
 地震によってレールがゆがんだり、電柱が傾いたりするなどの被害が相次ぎ、復旧費用は概算で7800万円に上る。観光客ら定期外利用者が減り、
運賃収入も減少するという。
 終了後の取材に日吉社長は、復旧費用のうち3千万円ほどが特別損失として23年度決算に影響する可能性があると説明。運賃収入は1月で2千万
円ほど減るが、2、3月に回復する見込みといい「深刻な減り方にはならない」と話した。
 意見交換会は利便性向上につなげるために開催。22日までに高岡、射水、滑川、朝日、魚津、小矢部、入善、黒部の8市町でも実施する。
パターンダイヤの県東部導入に意欲
 日吉社長はこの日の意見交換会で、県東部の区間でもパターンダイヤ導入を検討する考えを示した。
 パターンダイヤは列車が等間隔で発着する。あいの風鉄道では3月16日以降のダイヤから、富山−高岡駅間で日中の時間帯に30分間隔のパター
ンダイヤを導入する。 日吉社長は「東方面のパターンダイヤ化も検討したい」と話した。

北陸周遊の乗り放題切符販売 あいの風など鉄道3社、北陸新幹線敦賀延伸を記念
 北陸新幹線敦賀延伸に合わせ、北陸3県の並行在来線3社は、並行在来線を利用した北陸周遊を促進するキャンペーンを展開する。敦賀開業日の3
月16日から使える2日間乗り放題の切符を販売する。富山県などが2月15日発表した。
 敦賀延伸を機にあいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道、ハピラインふくいの並行在来線3社がつながることを記念し、北陸3県と3社が企画した。
 2日間乗り放題の切符は大人2800円、子ども1400円。3月16日から2025年3月末までの土日祝日に利用できるほか、夏休み期間中や
10〜12月の北陸デスティネーションキャンペーン期間中はいつでも使える。
 交通系スマホアプリでデジタル乗車券として販売する。窓口では販売しない。「tabiwa by WESTER」は16日、「RYDE PA
SS」は3月9日、「my route」は同16日に発売する。3県の対象施設でデジタル乗車券を提示すると入館料の割引や記念品の贈呈といっ
た特典も受けられる。

3月16日ダイヤ改正 通勤通学帯の車両増、混雑緩和へ
 あいの風とやま鉄道は22日、3月16日以降の改正ダイヤを発表した。朝夕の通勤・通学時間帯には車両編成を見直し、2本を2両編成から4両
編成に車両を増やすほか、新たに列車を設けるなどして混雑緩和を図る。
 車両数を増やすのは、8時50分金沢発富山行きと16時2分富山発金沢行きの2本。働き方の多様化を踏まえ、始業時間の遅い人向けに、新たに
9時3分高岡発富山行きを設ける。
 呉羽駅北口改札の利用開始に伴い、6時台と7時台の2本で、運転区間を富山発泊行きから呉羽発泊行きに変更。7時24分泊発高岡行きと22時
金沢発泊行きも区間を延長し、利便性を向上させる。
 このほか、10時台から13台までの間は、富山−高岡駅間で30分間隔のパターンダイヤを導入。利用客が少ない計16本はワンマン化する。