2024/12/18 更新                                                            かつて活躍した車両


 
F2000形

 F2000形はF1000形の製造メーカーの対応が悪く事故や故障が発生すると車両の長期運用離脱が発生する。福井鉄道ではF1004が長期
運用離脱となり、富山県の万葉線、富山地方鉄道軌道線でも発生している。
 老朽化している880形を置き換えるにあたり、問題のあるF1000形の増備を止め国産のF2000形の導入を決めた。車内は880形同様に
ロングシートになっている。
 アルナ車両性で車体長21400mm、幅2600mm、高さ3830mm、定員115人で、座席定員は43人、編成出力は180kW。座席定員は770形や880形より少ない。ロングシートのためイベント列車としても使用できる。
 1編成のため、福井へ行っても見ることができていないため画像を転載。


F2001   車内                  画像:福井鉄道から

F2001   車内                  画像:福井鉄道から
 
F1000形

 F1000形は福井鉄道では200形以来51年ぶりの新造車両、3車体連接の超低床電車で2013年3月31日から営業運転を開始。
 富山県の万葉線、富山地方鉄道軌道線で走っている車両と同じドイツボンバルディア・新潟トランシス製のブレーメン形車両で初の3車体連接型。車体幅が広く2−2の座席配置で、座席定員が多いのが特徴。
 車体長30000mm、幅2650mm、高さ3800mm、定員155人で、座席定員は53人。室内灯にはLEDが採用されている。製造費用
3億1700万円で富山県各社の車両より約1億円高い。愛称は「FUKURAM」(ふくらむ)。
 乗り心地は、台車上の座席に座ると線路の繋ぎ目での振動が気になるが、新設軌道の足羽川幸橋上では快適な乗り心地だった。LRVなので富山ラ
イトレールと乗り心地は同じだった。
 鉄道友の会は鉄道線と軌道線の直通運用に対応した車両である点を評価しF1000形を2014年ローレール賞に選定した。
 第2編のF1002は2015年18日から営業運転を開始した。これに伴って200形のモハ201号車が廃車解体されている。2015年度に
第3編成、2016年度に第4編成が導入され、200形、610形が廃車となった。 

F1001   田原町駅

F1002    えちぜん鉄道鷲塚針原駅

F1003   公園口−商工会議所前

F1002    木田四ツ辻−公園口

F1004   北府車庫

F1003とF1001   田原町駅

F1001-1 運転席

F1001-1 車内

F1002-3 運転席

F1001-3 運転席側の車内

F1001-2 中間車体内部

出入り口

出入り口のシート

F1001-1  ディスプレー 運賃表示

新潟トランシスの社名 F1001

型式プレート 

側面ガラスのボンバルディア社章

ディスプレー 次駅表示

新潟トランシスの社名 F1002

型式プレート

整理券発券機

スピードメーター
   


735形
 
福井鉄道は2014年1月まで高知県の土佐電気鉄道で運転されていた、元ドイツシュツットガルト市電の735号車を京王重機で整備を行い、4
月12日から営業運転を開始した。冷房装置が無いため、春と秋の土休日に運転される。2017年春の運行は3月4日(土)から6月4日(日)の土休
日で、越前武生−福井駅−田原町間1往復と田原町−福井駅間1往復だった。
 735号は「レトラム」と名付けられ、愛称は福井県内226点の応募の中から「レトロ」と2013年に導入された次世代型低床車両「FUKU
RAM(フクラム)」の「ラム」を組み合わせた造語。アルファベットで「リ・トラム」と読めることから福鉄の再建に貢献するとの意味も込められて
いる。ワンマン対応になっていないため運行時は車掌が乗務する。


田原町駅

福井駅

田原町駅

田原町駅

運転台

車内  車掌が乗務

巨大なパンタグラフと小さな方向膜
    


770形
 
名古屋鉄道の岐阜600V路線(岐阜市内線・揖斐線・美濃町線)では初の冷房付車両で、2車体を台車によって接続する連接車である。岐阜市内線
内では道路信号や右折車等障害があるため低速であったが、忠節駅〜黒野駅間の揖斐線内における急行運転では弱め界磁を駆使し最高速度70km/h
で走行した。4編成8両が製造された。当初はスカーレット一色で登場したが、後に1997(平成9)年に登場したモ780形に準じた塗装に改めら
れた。
 岐阜市民、沿線住民の理解が得られず2005年3月末で600V区間は全線廃線となった。770形は全車福井鉄道へ譲渡されることになり、名
古屋鉄道岐阜工場において内外装変更と機器類の改装を施された。改造は塗装の変更の他、機器類は福井鉄道用に改良された。
 福井鉄道では従来の鉄道線車両並みの高速性能を確保する必要があることから高速運転に備えて元からあった制御装置の弱め界磁を活用し、運転台の主幹制御器も変更した。パンタグラフはシングルアーム式に交換し、従来2基搭載だったパンタグラフは1基のみの装備となった。ATSや列車無
線装置についても名古屋鉄道仕様から福井鉄道仕様に交換している。ブレーキは従来通り非常管付三管式直通空気制動のままである。2006年4月
1日の福井鉄道LRT化で正式運用に就いた。


776-777   商工会議所前駅

776-777   えちぜん鉄道三国芦原線鷲塚針原駅

774-775   福井城址大名町−福井駅間

772-773   浅水−ハーモニーホール間

777  運転台

777   車内

776の連接部

776のドア付近

774の運賃表示機

776の台車

連接部の台車

777の台車
     


880形
 
名古屋鉄道岐阜600V線区間に投入された車両で、福井鉄道オリジナルの200形同様2車体を中間台車によって接続する連接車で、日本車輌製
造により全5編成10両が1980(昭和55年)に製造された。台車は空気バネ式で、従来車両と比べて乗り心地の改善も図られた。また、室内も連
結部分が鍵穴の形となっており、座席は他の電車にはあまり見られないプラスチック成型のものに一人分ずつの背ずりと座布団を敷いたもので座席定
員いっぱい着席できるよう工夫されている。
 600V直流電化の美濃町線・田神線から1500V直流電化の各務原線へ乗り入れるため、複電圧対応車両となっていた。1993年までに冷房
化改造された。岐阜600V区間は岐阜市民、沿線住民の理解が得られず全線廃線となり、まだ新しい車両は福井鉄道に譲渡された。但し歯車比の変
更など高速化改造が必要なため、同じく福井鉄道に譲渡された800形や770形より到着が遅れ、2006年3月末になってようやく全車両が西武
生(現:北府)車両基地に搬入された。
  福井鉄道へ譲渡にあたっては塗装の変更の他、走行機器は歯車比の変更、弱め界磁の取り付け、単電圧化等の改造などが行なわれた。集電装置もシ
ングルアームパンタグラフに交換された。
 2021年から走行装置のVVVFインバータ制御・回生ブレーキ装備への改造が始まり、882-883、886-887、888-889の3編成が改造された。


882-883   仁愛女子高校前

884-885   清明駅

884-885   福井城址大名町駅

882-883   田原町駅

882の運転台

882-883の室内

883の室内 運転席付近

882-883の室内  連接部

882の台車
    
   


業務用車両
 電気機関車は信越化学への貨物輸送が無くなった現在活躍の場は無いが、2両が在籍している。特に貨車の車体を持つデキ11は北陸では珍しい存
在である。散石用の貨車ホキを引いての保線作業が活躍の場。除雪車はF2001導入で余剰になった880-881を改造したほか、NICHIJO製の除雪車を導
入した。


880-881 改造除雪車  北府車両基地

MC600除雪車  NICHIJO本社工場(札幌)          画像:福井鉄道から

デキ3  北府車両基地

北府車両基地 線路運搬貨車 TMC100BS  D101 架線点検車

貨車型機関車デキ11   赤十字前駅

デキ11ホキ1641,1642   赤十字前駅