日本の滝100選の称名滝は、立山にその源を発する称名川の流れが立山の大噴火による溶結疑灰岩をV字型に150
メートルも深く侵蝕した称名廊下の末端から落下する大瀑布である。この滝は、四段に分かれ、第一段は40メートル、
第二段は58メートル、第三段は98メートル、第四段は126メートルで、これが連続して一条の滝となり最上部の瀑
流落差30メートルを含め、その全落差は350メートルを有している。又、直径約60メートル、水深6メートルの滝
壺に落下する。水はすざましい自然の力を誇示している。称名滝を含む称名渓谷は、自然景観に優れ、学術的価値も高く
又、保護すべきものとして、国の名勝及び天然記念物に指定されている。
雪解けの季節に現れる崖右手のハンノキ滝(ネハンの滝)の落差は500米とさらに高い。称名川は常願寺水系の支流で流
長は約18km。立山町千寿ケ原で常願寺川と分岐。立山西面の水を集め、右岸には大日三山、左岸には天狗平・弥陀ケ
原が広がる。溶結凝灰岩からなる弥陀ヶ原を浸食下流から悪城の壁、称名滝、その上流に深さ150メートルから200
メートル、約8kmにわたる称名渓谷を形づくる。称名滝隣にあるハンノキ滝、弥陀ヶ原一ノ谷の不動滝、ミクリ川から
の赦免滝などは、支流と本流の落差が滝となったもの。
称名平休憩所(称名滝展示館)には、称名渓谷の歴史、自然、称名滝の成り立ちや全国の滝などをビデオ、模型やパネル
などを使って分かりやすく説明している。悪城の壁溶結凝灰岩がつくり出した高さ500メートルの日本有数の大岸壁。
黒っぽい岩肌は、斜長石や黒雲母、角閃石の斑晶をもつ安山岩から成り立っている。雪解けの季節だけに現れる崖右手の
ハンノキ滝も探勝できました。
写真撮影日(2010年5月17日)。
|