2005/04/01 廃止

こいじ
路線:のと鉄道能登線
所在地:石川県鳳珠郡能登町恋路

恋路駅ホーム

発車したNT800形急行「のと恋路号」珠洲行き
 恋路駅は国鉄能登線が開通した1964(昭和39)年9月21日に開業した。当時はマイカーが普及しておらず、海水浴は列車で出掛ける時代だった。恋路駅は恋路浜への臨時駅だったが1988(昭和63)年3月25日、のと鉄道開業時に普通駅となった。普通駅となった現在、急行「のと恋路号」も停車するが乗降客はほとんどいない。土曜日に高校生が時たまに利用する。
 駅はトンネルとトンネルの間の高い所にあり、駅へは長い石段を登って行く。片面ホームの無人駅である。国鉄時代「愛国−幸福」などとともに有名になった「松波−恋路」の縁起切符は松波など、のと鉄道の有人駅で発売されている。無人駅の立ち入りは自由であるが入場券も発売されている。
 恋路と言う名の由来はここらに伝わる悲恋物語からきている。海岸には主人公の鍋乃と助三郎の悲恋像が立っており、夏は海水浴場として賑わう。また海岸にはカップルで鐘を鳴らすと幸せになれるというステンレス製のモニュメントに吊された「幸せの鐘」がある。恋路駅から徒歩10分の恋路海岸を見下ろす景勝地に恋路温泉がある。泉質は弱食塩泉でリウマチ・婦人病などに効果があるとされている。旅館は網元ニュー恋路と国民宿舎「能登こいじ」荘がある。
 能登線には49箇所の短いトンネルがあり、いろはの符号が穴水側から順に付けられている。イロハ48文字なので49番目のトンネルは「すず」となっている。
 廃線後、恋路トンネル(し)と宗玄トンネル(ゑ)の間に線路が敷かれ、トロッコ鉄道「のトロ」が営業している。復刻した駅名標は鵜川駅側の次の駅が宗玄トンネルなので「そうげん」となっている。珠洲市の酒蔵宗玄酒造が宗玄トンネルを酒蔵として利用しており、トロッコ鉄道も宗玄酒造が運営している。宗玄トンネルは鵜島村を構成していた宗玄村に由来する。
2005年3月31日限りで能登線廃止により廃駅。

トロッコ鉄道「のトロ」の国鉄能登線の復刻駅名標    2016/05/15

ホームから恋路ロマンチックパークと弁天島

ホームへの階段

ホームへの階段

ホームへの階段

ホームと待合室

ホームの駅名標

恋路トンルを出る急行「のと恋路号」珠洲行き

恋路浜からロマンチックパーク

恋路浜からロマンチックパークの奇岩

恋路ロマンチックパークの幸せの鐘

ホームから「のトロ」

のトロ恋路駅

のトロ宗玄駅

国道249号旧道から恋路駅への案内板

恋路ロマンチックパーク案内板

恋路浜の助三郎、鍋乃の銅像