
2023/07/11 更新
おわら風の盆で全国的に知られる八尾町の玄関口。高山本線の富山−越中八尾間は1927(昭和2)年9月1日に開業し、1929(昭和4)年10
月に越中八尾−猪谷間が開業した。1934(昭和9)年10月に高山までの全線が開通した。
現在の駅舎は1927年9月の開業時に石川県の七尾線七尾駅を移築したものである。当時としてはモダンな建物で今でも風情のある街にマッチし
ている。
この駅にとって「おわら風の盆」は一大イベントで駅員の応援、車輌の借り入れ、関西の方面からのジョイフルトレインの受入など、おおわらわで
ある。キハ120形が2連または、単行で走る普通列車はすべて4連化され、しかも収容力の大きい高岡のキハ40系や京都のキハ65系が大量に導
入される。それでも乗車率150%くらいの大混雑、臨時列車ですぐに折り返さない場合は猪谷駅まで回送される。越中八尾駅はJR西日本関連会社
への委託駅であるが、風の盆にはJR西日本社員も多数動員される。現在、関西の気動車は廃車になり、応援は高岡のキハ40系・キハ47系のみと
なった。JR東海の特急列車はキハ85系からHC85系に代わっている。
観光バスで訪れる県外の団体客は、町中へ散らばると集合させるのが大変なので、八尾小学校での演舞観覧が多いが、本来のおわら風の盆を楽しむ
には9月3日が雨でなければ、北陸新幹線−高山線で訪れ、翌朝、初発列車で見送りおわらを見ながら帰るのが一番。しかし、八尾小学校での演舞観
覧は、おわら風の盆維持の資金源になっている。青年女子の浴衣は各町ともピンク系になっている。
最近は富山県内でも祭りを土日祝日に変更する所が増えているが、八尾曳山祭りは5月3日で1948年から祝日となった。曳山は上新町、東町、
西町、今町、諏訪町、下新町の6基で、城端の曳山に似ている。曳山は曳山展示館で祭り以外の日でも見ることができる。 |