木曽川水系飛騨川 高根第二ダム湖 2023/03/27 更新 岐阜県高山市高根町大古井日影にある高根第二ダムは木曽川の支流飛騨川にある中部電力の発電用ダム。ダムは中空重力式コンクリートダムという珍しい形式。堰堤内部に空間を設けてセメントの量を節約したものだが、セメントの価格が下がって工事の複雑さに伴う費用の方が大きくなり、現在は造られていない。 ダム湖の最大貯水量は11,927,000m3、有効貯水量は5,785,000m3と大きい。上流にある高根第一揚水発電所の下池で、高根第一発電所はこのダムを利用して揚水発電を行い認可最大出力は340,000kWの大出力。ダム直下に認可最大出力26,100kWの高根第二発電所がある。 揚水発電は出力調整が困難な原子力発電所の夜間電力を使用して下池の水を汲み上げ、需要の多い昼間に最大出力で発電する。発電機はポンプ兼用で夜間は発電しない。水が余剰となった場合は下池に併設の発電所も稼働させる。下池の高根第二発電所休止時は、飛騨川に水は流れない。高根第二発電所の放流水は直下の飛騨川ではなく、放水路トンネルを通り、国道361号線中之宿トンネル付近の飛騨川へ放流される。 国道361号線から高根第二発電所への途中に高山市立高根小学校があったが、2007年3月に朝日小学校と統合されて廃校となった。旧高根村 の小学校が統合されて造られた大きな校舎だが、最後は児童16人、職員9人の小規模校となっていた。国道には今も高根小学校前のバス停が残って いた。2020年現在、バス停は濃飛バスから濃飛バスが運行受託する高山市コミュニティーバス高根−朝日線の高根第二発電所口となっている。 ここから高根第一ダムへ向かう途中、旧高根村中心部の上ケ洞に塩沢温泉七峰館があり立ち寄り湯ができる。入浴時間は10時から18時までで、大人520円、小学生310円、水曜日は休館。高根村観光開発公社が運営する公共施設で宿泊も可能。