小矢部川水系大井川　桜ヶ池　　　                                     2020/03/22 更新
 
　桜ヶ池ダムは富山県南砺市西原にある、庄川上流用水土地改良区が管理する潅漑用アースダムで、ダム湖の桜ヶ池周辺は親水公園になっている。今まで何度も訪れたが、ここがダムだとは思わなかった。堰堤天端道路も何度も通ったが溜池の堤防だと思っていた。
　ダム湖の総貯水量は１,４５２,０００m³、有効貯水量は１,１６０,０００m³で、池の水は山田川上流の城端ダムから地下水路で送られ、余水は右岸側面にある自然越流式の洪水吐から大井川に流され、山田川に戻る。取水装置は左岸の公園側に多項式スライドゲートが５門設けられている。
　２０１０年３月２５日に美しい景観や歴史があり、地域で親しまれている農業用ため池として農林水産省の「ため池百選として、富山県では同じ南砺市の赤祖父溜池とともに選定された。
　ワカサギ釣の名所だったがブラックバスの密放流により全滅したが一度水を抜いて鯉、鮒、ワカサギを放流したため再び釣が楽しめるようになっている。隣に是ヶ谷ダム、上流側に城端ダム、臼中ダムがある。
　桜ヶ池周辺は桜ヶ池公園として整備され、ＪＲ城端線城端駅から、南砺市営バスが１０往復運行されている。池と周囲の大自然が素晴らしいのはもちろんだが、遊具広場にはたくさんの遊具があり、家族連れも楽しめる。また、富山県内でも有数のスケートパークがありスケートボード、インラインスケート、自転車競技のＢＭＸも楽しめる。駐車場、バス停近くの芝生広場内にある自遊館は雨天時等の休憩場所として利用できる。
　周囲には桜ケ池温泉万水閣、バーベキューハウス自游の森、桜ヶ池クアガーデン、ゲストハウス合掌かず良、フランス料理ランソレイエなどの施設がある。池を巡る遊歩道も整備され、堰堤天端道路は県道２９２号線になっている。近くに東海北陸道の城端サービスエリアがあり、ダム湖側にも駐車場があって、徒歩でサービスエリア内の施設を利用できる。
　桜ヶ池から約２km東の山田川沿いにカメラ雑誌などに度々掲載される、向野の一本桜がある。江戸彼岸桜(エドヒガン桜)の大木で開花時はライトアップされ、夜桜も楽しめる。開花時はピンクで満開になると白くなる。桜の前からは城端中学校と南砺市城南公園の城南屋内グランドの建物が見える。
　城端サービスエリアの桜ヶ池クアガーデンの入浴時間は６時から２２時までで大人６３０円、小学生３２０円、未就学児無料。