2024/11/14
12:00
更新時天気 晴れ 気温 16.5℃
HP「北陸の私鉄」今日の壁紙

富山市神通川片路峡北陸電力庵谷発電所付近の紅葉 2009/10/31 撮影
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今日の列車(富山地方鉄道線)

電鉄富山駅を発車した17480形宇奈月温泉行き 2022/06/01 撮影
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木曽川水系木曽川 大井ダム湖 恵那峡 ダム湖100選
2010/12/05 撮影

恵那峡遊覧船乗り場から恵那峡公園
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今日の植物

富山市姉倉比売神社付近のツバキ 2015/03/27 撮影
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コンブ不漁 値上げ検討 県内販売業者、2025年に
商品販売制限も
2024年11月14日 05:00
北海道の2024年度産コンブが記録的な不漁となり、富山県内の販売業
者が対応に苦慮している。気候変動や生産者不足を理由に、生産量は1万ト
ンを割り込んで過去最少となる見通し。一部の業者は2024年産が出回る
来年以降、仕入れ値の上昇に合わせて2〜3割の値上げや、商品の販売制限
に踏み切る方針だ。県内はコンブの消費量が全国1位なだけに、県民の食卓
にも影響が出そうだ。(由井魁人)
コンブは北海道が国内生産量の約9割を占め、毎年6〜10月に漁期を迎
える。北海道漁業協同組合連合会によると、2024年度産のコンブの生産
量は8862トンにとどまり、1962年度の統計開始以来初めて1万トン
を割る見通しだ。
コンブは生育2年目が漁の対象となる。2024年度産は昨夏に道内全域
で海水温が高かったため、胞子が成長できなかったという。生産者不足も生
産量の減少に影響しているとみられる。
昆布問屋の山三商事(高岡市問屋町)の大代晃三会長(83)は、「気候変
動による海水温の上昇で生産量は減少傾向にあるが、これほど少ないのは初
めて」と嘆く。県内で特に消費量の多い羅臼産も温暖化の影響を受け、20
24年産は約10トンと例年の15分の1しか取れていないという。
同社は現在、2023年産を主に取り扱い、従来通りの価格を維持してい
る。だが、在庫が尽きた後は、2024年産の入荷量が見通せず仕入れ値も
上がるため、来年以降に約3割の値上げを予定する。大代会長は「消費者は
価格に敏感だが、背に腹は代えられない」と苦渋をにじませる。
四十物こんぶ(黒部市生地中区)は値上げのほか、飲食店などに提供する
業務用商品で一部販売量を制限することなどを考えている。四十物幸直社長
(42)は「例年であれば、代替品などを使って顧客の要望に応えていたが、こ
れまで通りの対応は難しい」と語る。
加工品を取り扱う業者への影響も大きい。とろろ昆布などを販売する室屋
(高岡市二塚)は、入荷が見込めないため在庫が切れた場合は、一部商品の
休止を検討している。室谷和典社長(54)は「富山の食文化を守るためにも、
できる限りの努力を続けたい」と話した。

北海道産のコンブを保管する山三商事の倉庫。不漁で仕入れ価格が上がって
いる=高岡市問屋町
記事・画像:北日本新聞から