2024/10/14   7:10    更新時天気  晴れ 気温  16.3℃

HP「北陸の私鉄」今日の壁紙


富山市原の幸せの鐘〜ハッピーツイン・ベル展望台からの紅葉
2010/11/04 撮影
1920 X 1080


今日の列車(富山地方鉄道富山市内軌道線)

電鉄富山駅エスタ前に到着する8002南富山駅前行き 2018/03/12 撮影
1920 X 1080


宇奈月ダムうなづき湖の紅葉 

うなづき湖第二展望広場から右岸の紅葉 2010/11/16 撮影
1920 X 1080


今日の植物

射水市戸破の旧北陸道沿いのキンシバイ 2014/09/27 撮影
通常の開花時期は5月から7月
1920 X 1080


天然記念物・絶滅危惧種のイヌワシ5組中2組繁殖
県内、餌の多さ影響か
2024年10月14日  05:00
 富山県内に生息する国の天然記念物、イヌワシのつがい5組のうち、今年
は2組でひなが生まれ、巣立ちに成功した。イヌワシ保護協会の小澤俊樹会
長(53)=富山市大山上野(大山)=が確認した。イヌワシは絶滅危惧種
で、小澤会長によると、県内の生息数が5組となった2022年以降、複数
のつがいが繁殖に成功したのは今年が初めて。

 イヌワシは国内の山岳地帯に生息する。森林の手入れ不足や単一種の植林、
ダム建設などで、餌の小動物が減少したことなどにより、全国的に生息数を
減らしている。

 小澤会長は、中部地域の山間部に生息するつがいを長年観察している。富
山県内では1990年ごろに20〜30組を確認したが2010年には10
組に減り、今は5組となっている。

 つがいは本来なら毎年繁殖するが、餌の減少の影響でその回数が減ってい
る。最近は数年に1度、繁殖に成功するつがいもいれば、ずっと繁殖ができ
ていないつがいもいるという。

 今年は県内の5組のうち、北アルプス周辺にすむ2組が繁殖に成功した。
2月に産んだ卵がふ化し、夏に幼鳥が飛ぶ姿が見られた。幼鳥に特徴的な両
翼と尾羽の白い羽が確認できた。県内で2組が繁殖に成功したのは、ここ1
5年では3回目で、21年に6組中2組が繁殖して以来となる。

 小澤会長は、今年は繁殖したつがいの生息地で頻繁にヤマドリを見たと言
い、餌となるヤマドリの多さが複数のつがいの繁殖につながったとみる。
「近年なかったすごいこと。繁殖が成功して幼鳥が飛ぶのを見られるのは喜
びだ」と話す。

 イヌワシ保護協会は、生息環境の改善などに協力して取り組む県内外の人
たちでつくる。黒部市で19日にイヌワシに関する講演会、20日に観察会
を行う。講演会は少し空きがあり、聴講希望者は同協会のホームページから
申し込む。観察会は既に定員に達している。(吉崎美喜)

イヌワシ保護協会が黒部市宇奈月温泉周辺で行ったイヌワシの観察会
2023年9月


今年富山県内で巣立ったイヌワシの幼鳥=7月下旬、北アルプス周辺
(小澤会長提供)
記事・画像:北日本新聞から