候など一定の条件下でドライバーが不要となる「レベル４」の自動運転を２
０２４年度中に全国約１０カ所で実施する方針を明らかにした。リニア中央
新幹線の名古屋―大阪間のルート選定に向け、沿線自治体の会議に８月から
国土交通省とＪＲ東海が参加すると表明した。三重県多気町で記者団の質問
に答えた。
政府は自動運転レベル４の普及を目指しているが、現在は東京都大田区と
福井県永平寺町にとどまる。首相は導入を加速するため、約１１カ月かかる
審査を約２カ月に短縮すると説明。レベル４より低い技術水準も含め、一般
道での通年運行事業を２０２４年度中に２５カ所以上に増やすとした上で
「早期に全国１００カ所以上を目指す」と述べた。
リニア建設は、静岡工区の着手の遅れで東京−名古屋間の先行開業が２０
３４年以降となる見通しで、最速２０３７年の大阪までの全線開業は困難な
情勢。首相はＪＲ東海に対し必要な指導と技術的支援を提供すると強調した。
これに先立ち、三重県亀山市でリニアの新駅候補地のボーリング調査現場
を視察。多気町の複合リゾート施設「ＶＩＳＯＮ（ヴィソン）」も訪れ、レ
ベル４に対応する自動運転バスに試乗した。
出席した式典では、秋の経済対策を見据え、デジタル技術を活用した地方
創生の取り組みを交付金で支援するとした。
