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HP「北陸の私鉄」今日の壁紙


高岡おとぎの森公園のザクロ(柘榴) 2024/05/25 撮影
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今日の列車(富山市内電車)

富山駅に到着する7019大学前行き 2018/03/12 撮影
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今日のダム湖 

石川県営福光ダム湖 左岸洪水吐付近から 2010/06/09 撮影
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今日の植物

高岡市大法寺のハクモクレン 2014/04/08 撮影
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お菓子処はとや(小矢部市綾子)コロナ禍、変革の好機
店舗改装し設備投資

2024年6月29日  05:00
 あいの風とやま鉄道石動駅から歩いて7分の場所にある「お菓子処 はと
や」は、創業140年を超える老舗和菓子店だ。2021年に店舗を全面リ
ニューアルし、モダンな外観が目を引く。新型コロナウイルスが猛威を振る
っていた2022年、現在社長を務める後藤均さん(34)が、父の安博さん
(63)から経営を引き継いだ。

 はとやは1882(明治15)年、初代の後藤安右衛門が「後藤信盛堂」
の屋号で開業。昭和に入って今の名称になった。源平合戦で木曽義仲が戦勝
祈願したことで知られる地元の埴生護国八幡宮そばに湧き出る名水「鳩清水
(はとしみず)」に由来する。「おけそく」と呼ばれる丸餅、まんじゅう、
どら焼きなど豊富な品ぞろえで親しまれてきた。

商品開発
 関東の大学を卒業し、岐阜市内の和菓子店で修業をしていた後藤さんが実
家に戻ったのは25歳の時。以来、6代目として家業を支えてきた。

 特に新商品の開発に力を入れた。当時の看板商品は3種類の昆布をまぶし
た「こんぶ餅」。父が考案し、今でも多い日は200〜300個が売れる。
これに匹敵するくらいの“店の顔”を作るべく、アイデアを練った。

 そうして生まれたのが、粒あんと皮が別々になったもなか「今石動城」だ。
名前は、前田利家が築いた山城から取った。食べる直前にあんを乗せること
で皮のパリッとした食感が楽しめる。薄皮のどらやき「白馬山」と共に、後
藤さんが手がけた二つの菓子は、指名買いされる人気商品に育った。

 こだわったのは原材料。小豆は北海道産の1等級「雅」、砂糖は雑味が少
なく甘さを抑えた氷砂糖、もち米は小矢部産の「新大正もち米」を使う。
ネーミングは小矢部の歴史にちなんだ。「菓子を通じて古里について知って
もらえれば。それに、他にはない特徴で差別化したいという思いは常に持っ
ている」。新しい発想で老舗の殻を打ち破ろうとする息子の取り組みに、父
は口出しすることもなく、任せてくれたという。

一枚板で作った自慢の陳列棚に並ぶはとやの菓子を紹介する社長の後藤さん


後藤さんが考案した看板商品のもなか「今石動城」
記事・画像:北日本新聞から


富山県小矢部市綾子の和菓子店「はとや」


埴生護国八幡宮そばに湧き出る名水「鳩清水」