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HP「北陸の私鉄」今日の壁紙

高岡おとぎの森公園の薔薇 プリンセ スアイコ 2024/05/25 撮影
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今日の列車(富山市内電車)

富山駅に到着する8001大学前行き 2018/03/12 撮影
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今日のダム湖 

石川県営北河内ダム湖 管理棟裏から右岸側 2010/06/09 撮影
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今日の植物

高岡おとぎの森公園のキキョウ 2013/11/08 撮影
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あいの風とやま鉄道、最高益 2023年度
黒字2億100万円
2024年6月21日  00:42
 あいの風とやま鉄道(富山市)の2023年度決算は、純利益が前年度比
約18倍の2億100万円で、2015年3月の開業以来最大の黒字額とな
った。電気料金の値上げや物価高などによって営業費用が増えたものの、利
用者数の回復や運賃改定などにより収入が増え黒字となった。6月20日に
県民会館で開かれた利用促進協議会で同社が説明した。

 売上高に当たる営業収益は 8. 9%増の58億8300万円で、3年連続
の増収。うち運賃収入は 14. 6%増の29億2千万円で、3億7200万
円増えた。内訳は、観光客などの利用者増加分が2億4200万円、運賃改
定分が1億3千万円。貨物列車の運行比率が上がり、鉄道線路使用料収入も
伸びた。

 本業のもうけを示す営業損益は3400万円の赤字(前年度・2億320
0万円の赤字)。経常損益は9700万円の黒字(前年度・1億7600万
円の赤字)となり、2015年度以来8年ぶりに黒字転換した。

 県と市町村が拠出する経営安定基金から2億9300万円を繰り入れた一
方、黒字が確保できたため、乗り継ぎ割引やライナー運行への補助6100
万円は基金内に留保した。コロナ禍で大幅赤字となった20年度決算からの
累積欠損金は解消され、利益剰余金は7800万円。留保分6100万円と
合わせ、2025年度以降、現行の2両編成の車両間に連結する中間車両を
製造する財源として活用する。

 あいの風とやま鉄道は北陸新幹線の開業に合わせ、JR北陸線の運営を引
き継いだ第三セクター会社。2015年3月に運行を始めた。


記事・画像:北日本新聞から
経常損益は2016〜2022年すべて赤字


貨物列車の運行比率が上がったのはトラック運転手不足
の影響か

あいの風とやま鉄道を通過する北海道−関西を結ぶ貨物列車 小杉駅

 北海道新幹線札幌開業により貨物輸送が無くなった場合、貨物列車の運行
比率は大幅にダウンするが、国土交通省は北海道−本州間の鉄道貨物輸送の
問題点を挙げている。廃止された場合、あいの風とやま鉄道のみならず、
えちごトキめき鉄道、IRいしかわ鉄道、ハピラインふくいの経営に大きな影
響を与える。

国土交通省「北海道新幹線札幌延伸に伴う鉄道物流のあり方に関する情報連
絡会における論点整理について」から
 
次に、貨物鉄道輸送の全量代替について、特に船舶や新幹線の活用の可能
性について検討を行った。仮に、全量の代替が可能となった場合、上記のよ
うな海線における貨物鉄道機能の維持のための課題が回避できることや、新
幹線の終日高速運行が可能になること、青函区間の三線軌条構造が解消でき、
安全性の向上やメンテナンス負担の軽減が期待できること、といった旅客鉄
道分野に関するメリットがある一方で、JR貨物の営業範囲が大幅に縮小し、
同社の経営のみならず我が国の物流体系に大きな影響があるほか、具体的に
以下のような課題が存在することを確認した。
@ 現状、在来貨物鉄道で輸送している貨物の全量を船舶輸送に転換するため
  には、新たな船舶や航路が必要となる。特に、北海道発・着共に、物流量
  の季節による変動が大きく、この変動分を貨物鉄道が吸収している実態が
  あるため、ピーク時に合わせた船舶輸送の供給量の確保及びその際に他の
  季節において余剰供給となることに課題がある。
A 物流の2024年問題も指摘されている中、発着地と港湾をつなぐ安定的
  なトラック輸送の確保が課題となる。道内では特に道北・オホーツク地域
  らか太平洋側の港湾までのトラック輸送の確保が懸念されている。また、
  現在、関西圏から西側には直行定期航路が設定されていないことから、本
  州側の港湾からのトラック輸送においても同様の課題がある。
B 船舶とトラックによる輸送の方が、CO2 排出量が増加する可能性がある
  ため、ゼロカーボンを目指す中で、適切か否かの検証が必要。
C 本州と北海道の在来線による鉄道ネットワークが事実上寸断されることに
  なるため、災害や有事への対応の選択肢が狭まる可能性がある。