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HP「北陸の私鉄」今日の壁紙

射水市戸破の北陸本線沿いから立山連峰  2014/12/19 撮影
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今日の列車

富山市内電車 富山駅前中央交差点を走る7015南富山駅前行き
2017/09/10 撮影
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今日のダム湖

堰堤付近から北陸電力手取川第二ダム湖 2009/11/04 撮影
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今日の植物

富山県民会館分館豪農の館内山邸のツバキ 2015/03/31 撮影
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H3ロケット」新たに1部品受注 田中精密とタナカ
エンジニアリング(富山)、高い加工技術と品質評価

2024年2月20日  05:00
 田中精密工業とタナカエンジニアリング(富山市向新庄町)は、国産新型
ロケット「H3」を開発した三菱重工から、新たにエンジン関連の1部品を
受注した。2018年にH3の部品加工に携わって以来、受注はこれで12
部品目となる。高い加工技術と品質の安定性で、日本が目指す宇宙ビジネス
への本格参入を支える。(飯田章太郎)

 H3は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工が設計・開発を担
う2段式の液体燃料ロケット。田中精密工業とタナカエンジニアリングは2
018年に部品の加工担当に選ばれ、以来、エンジンとバルブ関連の11部
品を納入してきた。2月17日に打ち上げが成功した2号機にも両社が手が
けた部品が搭載されている。こうした実績が認められ、今年1月、今後打ち
上げを予定する4号機以降に搭載する部品の受注に成功した。

 田中精密工業は、加工時のずれの許容範囲が千分の1ミリ以下という高い
精度を実現してきたが、部品が変われば加工条件も変わる。試験を繰り返し
最適な加工速度や温度、工具を見つける必要があった。「広い砂漠で小さい
宝石を見つけるような作業」(技術者)だったが、休日返上で生産設備をフ
ル稼働。2月中旬とされた納期に間に合わせた。

 JAXAと三菱重工は将来的に、H3を年間6機程度打ち上げる体制を整
える。田中精密工業とタナカエンジニアリングが今回受注した部品は1機当
たり100個程度搭載される。

 H3は今後20年、日本の宇宙輸送を担う基幹ロケット。両社にとって売
り上げ全体に占める航空宇宙事業の割合はまだ小さいが、ロケット打ち上げ
市場の拡大が見込まれる中、2号機の成功は大きな一歩となった。同事業に
ついて現在の10倍程度の売り上げを目指しており、タナカエンジニアリン
グの杉本匡志航空営業課係長は「ロケットのように飛躍させていきたい」と
期待を込める。

H3の部品を加工する田中精密工業の工場と上昇するH3ロケット2号機
(H3ロケット2号機は共同通信社ヘリから)
記事・画像:北日本新聞から