2023/12/05
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HP「北陸の私鉄」今日の壁紙
高岡市古城の高岡古城公園中の島のイロハモミジの紅葉 2023/11/22
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今日の列車
富山地方鉄道本線宇奈月温泉駅に停車中の10030系電鉄富山行き
Mc10039+Mc10040 2018/10/16 撮影
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今日のダム湖
京府道3号線から天ヶ瀬ダム湖 喜撰山ダム・発電所への喜撰山大橋
2009/09/23 撮影
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今日の植物
氷見あいやまガーデンの薔薇 ダブルデライト 2014/06/21 撮影
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JR城端・氷見線移管/鉄道活性化の先進例に
2023年12月3日 05:00
自治体主導を国が評価
JR城端線・氷見線のあいの風とやま鉄道への経営移管を含む実施計画案
がまとまり、年内に国に提出される見通しとなった。10月に始まった鉄道
再構築事業では国が協議の場を設けるのに対し、今回の移管議論は沿線自治
体が主導したことで、国土交通省も「ローカル線活性化の先進モデルだ」と
高く評価する。関係者は「今後はJR西日本から拠出金以外の支援策をどれ
だけ引き出せるかが重要だ」とみている。(吉本佑介)
実施計画案は2029年をめどにあいの風とやま鉄道に経営移管すると明
記。利便性を向上させるため、車両を現在より10両多い34両として全て
を新型にし、運行本数を両線でそれぞれ約1.5倍の1日60本程度にする。
県や沿線4市、JR西日本でつくる再構築検討会は11月29日の第4回
会合でこの案を了承。斉藤鉄夫国土交通相は1日の定例記者会見で「自治体
が積極的に取り組んだ点で先進的かつ意欲的な計画だ」と評価し、その後も
「まさに先進的」と繰り返す場面もあった。
一般的なやり方
10月に運用が始まった国の鉄道再構築支援制度では、国が調整する形で
「再構築協議会」を設置し、自治体や鉄道事業者らが路線の存廃について話
し合うのが一般的なやり方だ。
実際、JR芸備線の岡山、広島の両県にまたがる一部区間については、国
交相が全国初となる協議会設置の方針を表明した。自治体や事業者が、3年
以内をめどに利用を促進するかバスに転換するかなどを決めることになる。
ただ、対象となるのは乗客数が少ない赤字路線であるため、自治体側から
「反対運動」と取れる動きも出ている。JR姫新線が通る岡山県真庭市は2
024年度にJR西日本の株式を取得する意向を示し、太田昇市長は記者会
見で「地方の足を確保するという立場から資本参加する。ものも言うし、責
任も持つ」などと強調した。
ある与党関係者は「従来の考え方だと、廃線となれば反発や住民運動が起
きる原則パターンがあった」とした上で「これからは国の財政的な支えを前
提にできる。城端線・氷見線のように沿線自治体が未来志向で考える方が良
い結論を出せるのではないか」と言う。
人員強化も必要
他の事例と一線を画す城端線・氷見線の経営移管を巡り、JR西日本は第
4回会合で150億円の拠出金を出すと明らかにした。自民党の整備新幹線
等鉄道調査会地方鉄道のあり方に関するプロジェクトチーム座長を務める橘
慶一郎衆院議員は「思い切った数字という印象だ。設備はもちろん、ランニ
ングコストの面でも地元負担軽減につながるのは評価できる」と指摘する。
橘氏は、実施計画案にある車両更新や増発、パターンダイヤ導入を着実に
進めていくべきとの考えを示しつつ「公共交通は安全・安心が大前提となり、
それを支えるのは『人』だ」と、将来を見据えた課題も口にする。運転手だ
けでなく保守業務を担う技術系の人員強化の必要性を説き「JRからのノウ
ハウ提供や人的支援も手厚くしていただきたい思いはある」と話す。
記事:北日本新聞から
福野高校付近を走る城端行き列車
越中国分駅に到着する氷見行き列車