2023/11/22
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HP「北陸の私鉄」今日の壁紙
南砺市園芸植物園本館温室の観葉植物 2023/11/04
撮影
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今日の列車
万葉線海王丸駅に到着する7075高岡駅行き 2021/05/15 撮影
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今日のダム湖
京都府南丹市日吉町天若向山にある関西電力世木ダム湖
2009/09/23 撮影
右岸の南丹市道から堰堤
日吉ダム湖に含まれるが、渇水期には堰堤全体が現れる
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今日の植物
高岡おとぎの森公園の薔薇ロイヤル プリンセス 2014/05/29 撮
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眺望確保へ河岸段丘の雑木林間伐 立山町2024年度
クマ対策も狙う
2023年11月22日 05:00
立山町は2024年度、町東部の河岸段丘の斜面に広がる雑木林の伐採を
本格化させる。広範囲にわたって荒廃した林を数年かけて間伐することで、
富山湾を一望できる本来の景観を取り戻すとともに、クマの平野部への出没
を防ぐことにもつなげたい考えだ。(柵高浩)
町東部の河岸段丘は、上市町境の日中地区から、南の吉峰周辺まで全長約
6kmに及ぶ。段丘の東西にある崖の斜面は雑木林でうっそうとしている。
町によると大半がスギで、樹齢は50〜60年ほど。長年、手入れがされず
荒廃している。
段丘上部の丘陵には町総合公園や、前田薬品工業が手がけた美容と健康の
体験型施設「ヘルジアンウッド」などがある。町は丘陵からの富山湾や田園
風景の眺望を確保するため、景観の改善に力を入れる。
クマ対策の効果も期待する。クマの出没増の背景には、餌となるドングリ
の不作に加え、里山の荒廃で人里に近づきやすくなったことがあるとされて
いる。町の河岸段丘の雑木林はクマなどの野生動物がすみついたり、人里へ
の移動ルートにしたりしており、間伐によって、クマの平野部への出没を防
ぐ狙いがある。
町は伐採事業に、森林保全や整備を目的として国が自治体に配る森林環境
譲与税を充てる計画だ。現場は民有林のため、地元と協議しながら段階的に
進める。
昨年着任した町地域おこし協力隊の緒方淳さん=福岡市出身=が事業の柱
を担う。林業経験が豊富で、土砂災害のリスクも考慮し、全ての木の伐採で
はなく間伐を提案しており「丘陵からの景観の確保と野生動物対策になる」
と強調する
クマの生態に詳しい立山カルデラ砂防博物館(芦峅寺)の白石俊明主任学芸
員は「間伐によって林の見通しが良くなり、人間活動が行われるようになれ
ば、クマは居心地が悪くなって寄りつきにくくなる」と指摘する。斜面の上
から下までを見通せるベルト状のエリアを複数設けて監視体制を整えること
で、クマなど野生動物への対策がより効果的になるとしている。
伐採後の活用策考える 住民有志、28日イベント
立山町の住民有志が、伐採後の里山の活用策を考える取り組みをスタート
させる。28日にキックオフイベントとして、氷見市の里山再生プロジェク
トを指導する専門家を招いた森づくり講座「立山の暮らしと里山の未来」を
開く。
県内初の農村RMO(農村型地域運営組織)に選ばれた釜ケ渕地区の「釜
ケ渕みらい協議会」のプロジェクトの一つ、「立山農学校」が主催する。同
地区は河岸段丘の集落もあることから、住民自ら里山の本来の役割や現状を
知り、伐採後の活用策について考えようと企画した。
環境活動家の坂田昌子さんを講師に、里山観察や講義、夜話会を開く。立
山農学校の企画者、坂口創作さんは河岸段丘の耕作放棄地を再生するなどの
実績があり「伐採後の活用方法を皆で考える機会にしたい」と話す。問い合
わせや申し込みは坂口さん、電話090(8275)1392。
河岸段丘の斜面に広がる雑木林。全長約6キロに及ぶ=立山町末谷口
記事・画像:北日本新聞から
立山町金剛寺
地図中央に河岸段丘が走る(末谷口〜金剛寺) 画像:国土地理院から
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