関川水系正善寺川　正善寺ダム　正善寺湖                   　2020/08/09 更新

　新潟県上越市上正善寺にある正善寺ダムは関川の支流正善寺川にある新潟県が管理する洪水調整、流量調整、水道用水を目的とする重力式コンクリートの多目的ダム。
　ダム湖は正善寺湖と命名され、最大貯水量は４,６００,０００m³、有効貯水量は４,０００,０００m³。洪水吐は自然越流式で可動水門が無い。両端と中央の取水装置部以外の堰堤全体が非常用洪水吐になっている。常用洪水吐は中央部にオリフィスゲートが１門ある。ジェットフォローゲートによる河川維持水放流口が堰堤下部に設けられている。
　ダム周辺は公園として整備され紫陽花が沢山植えられている。堰堤天端は遊歩道になっている。ダム湖周回道路は堰堤左岸より上流側が通行止めになっているが右岸の道路は通行可能。
　訪れた２００９年７月２０日はダム見学会が開催されており、初めて堤体内の点検道や機器を見学することができた。このダムの取水設備は初めて見るフローティングアーム式で、常に水中にあり外から見ることはできない。４本のワイヤーを巻き上げたり、緩めたりして取水位置を変える選択取水装置。見学会で配られた資料には湛水前の取水装置の写真が掲載されていた。
　右岸管理事務所駐車場から北陸自動車道が見える。トンネルとトンネルの間の２５０ｍくらいの明かり区間で、富山への帰路一瞬だけ堰堤が見えた。
　上越市皆口にある桑取温泉くわどり湯ったり村は日帰り入浴施設で、入浴時間は１０時から２１時までで大人６００円、小学生３５０円。毎週木曜日休館(７月・８月・１２月は無休)。正善寺ダムから直線距離は近いが道路が無いので国道８号線を迂回しなければならない。