角川水系角川　角川ダム湖                                      2020/05/27 更新
 
　上角川ダムは富山県魚津市鹿熊にある洪水調整を主目的とした富山県が管理する中央遮水壁型ロックフィル式の多目的ダムでダム湖は最大貯水量１,５５０,０００m³、有効貯水量１,１５０,０００m³で水力発電は行われていない。堰堤には隣を流れる早月川から採取したと思われる丸石が使われている。非常用洪水吐は自然越流式で、その下に余水吐が２門あるが開閉装置は無く、ほとんど余水吐から水が流れている。
　ここを通る県道６７号線は、湖面橋や堰堤天端を通らずダム湖を半周するようにして白倉トンネルを抜けて上市川ダム方面へ向かっている。白倉トンネルは１車線で中ほどに待避スペースがある。ダム湖側と早月川側にも待避スペースがあるが通行車両は少なく２車線化する必要もないらしい。左岸にも道路があるが白倉トンネルトンネルから堰堤までの全区間一般車両通行止めになっている。途中の湖畔に越中三大山城の１つの松倉城址への登り口がある。堰堤天端は２車線確保できるくらいの幅があるが、立入禁止になっている。
　県道６７号線はダム湖を半周した所から白倉トンネルを抜けて早月川流域へ出る。上流部には蓑輪堰堤と北陸電力蓑輪水力発電所認可出力４,１００
kWがある。早月川流域にはダムは無く、発電は水路式で白萩発電所−伊折発電所−中村発電所−蓑輪発電所−早月第二発電所−早月第一発電所と順次有効利用され、総認可出力は３２０５０kWなっている。急流の早月川だからこそ成せる技。早月発電所のみ用水路発電所で蓑輪堰堤(蓑輪頭首工)から取水する。洪水時大きな岩が流れ落ちるため、蓑輪頭首工の放水路は厚い鉄板を敷いて補強している。
　蓑輪発電所の前に蓑輪テニス村があり、立ち寄り湯ができる、みのわ温泉センターがある。営業時間は９時〜２１時で大人５４０円、小学生２６０円。